一般社団法人広島県臨床検査技師会の災害対応報告

一般社団法人広島県臨床検査技師会  会長 森田益子

 この西日本豪雨災害における広臨技の対応を報告します。 まず、7月7日 地区理事に豪雨災害の被災状況の確認依頼を発信。日臨技より自然災害における 共催金の支給の伝達を7月11日に会員に向けメーリングリストで発信し、ホームページにも、 共催金お申込み方法等を掲載した。 7月12日に広島県健康福祉局 医務課及び健康対策課に災害時の支援(DVT検診等)が技師会として 可能であることを連絡した。DVT検診のニーズがあるため検診を行うことを確認し、7月14日に 広島県庁にて医療救護班との打ち合わせを行った。

 また、日臨技に災害対策本部が設置され、広臨技に被災地災害支援室設置を設置した。 構成員 本部長 宮島会長:総括、副本部長 横地副会長:本部長サポート 災害対策本部員 深澤執行理事:情報収集等(被災地災害支援室と連携) 支援室長 水野中四国支部長、副室長 森田会長、支援部員 広臨技理事とした。

 広臨技理事メールにて 災害時DVT検診を行う予定であり、ボランティアを募ることを発信

 18日小屋浦小学校・サンスターホール、20日呉市(天応町づくりセンター・安浦町づくりセンター) にてDVT検診をおこなうこととなり、17日に打ち合わせ会議をおこなった。 DVT検診を行うにあってスクリーニングシート、結果報告のための用紙を作成し検診を受けた方に 配布できるようにした。検診の手順は日臨技DVT検診マニュアルに沿って行った。

大規模災害時に必要とされるDVT検診の診断アルゴリズム 医学検査2017 年 66 巻 5 号
DVT検診施行時

その後計6回のDVT検診を各避難所で行った。

DVT検診まとめ(2018年 広島県)

 DVT検診においては、公的管理者の理解や行政と連携して行うことや医師の確保が必要となる。 今回は、広島県や医療救護班の日本赤十字や被災地医師会災害医療チーム(JAMT)の医師と連携が 取れた。また、飯伏副会長を中心に、毎朝広島県庁で開催されるクラスター会議に出席し、各医療チーム との連携や活動報告を行ったことが重要であった。 8月17日 災害対策支援室解散、8月31日 DVT検診ボランティアの要請終了 会員に向けメールにてお礼とDVT検診終了を配信した。 延べ165名の応募があり皆様のご協力に感謝いたします。

 広臨技会員被災状況は9月6日現在、 家屋半壊1名 家屋床上浸水4名 家屋床下浸水 7名 計12名であった。 今回の経験は大変貴重で、災害は発生しないことを祈りますが、不幸にして起こった時の広臨技として どの様に対応すべきかを再考するきっかけとなりました。 最後に、このたびの西日本豪雨災害により被災された方々に心からお見舞い申し上げますとともに、 一日も早い復旧・復興を心よりお祈りいたします。